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2008のわたくしごと


近頃の録音機を試す

 やたらと忙しく、あまりオーディオで遊ぶ時間がありません。レコードを聴く頻度がめっきり減って、最近は平均すると週に1面くらいかも。
 もっとも、音楽に関わっている時間そのものは決して減ってはいません。実は今年、十数年ぶりに音楽を演奏する側に関わることになってしまいまして(私が演奏するのではないのですが)、そのことが忙しさの主な原因でもあります。

 自分たちの演奏を確認するのに、最近話題の個体メモリーのレコーダーを使ってみました(借り物)。本体付属のマイクはさすがにDCマイクと比べるべきものではありませんが、クリアーに録音できます。至近距離で演奏のチェックのための録音をするには十分以上。巻き戻す必要はないし、こりゃ便利。もうテープメディアの時代は終わったんだなあと、改めて思い知った次第。
 もちろんDCマイクを使って録音してみたかったのですが、電池を配線している暇がなく…暇ができた頃には、録音の必要もなくなっていそうです。なかなかうまくいかないもんだ。

 しかし、このキカイ、もうひとつ欲しいという気持ちにならんなあ…クワガタのロボットみたいなごつい形がちょっと私の趣味ではないです。が、録音という営みの楽しさを思い出しました。

 と思っていたところへ、タイムリーだったのが今月のMJのデジタルレコーダーの記事。でも、7機種のレポートがそれぞれ別のライターによるもので、音質や使い勝手を緻密に比較検討した内容ではなかったのは全く期待はずれでした。企画が甘いよ、編集部。

 で、やっぱり興味を引かれるのは金田氏の記事です。ついにモータードライブアンプが完対化&AC電源化された今回のレコード再生システム、すべての面で電池式GOAを凌駕するのかなあ…やっぱり作ってみにゃならんか。ま、これもいずれ時間ができたら、の話ですね。

2008.8


掃除の威力

 しばらく前にオークションでスタックスのイヤースピーカーSR-303を入手しました。これは現行品で、手に入れたものは中古でしたが、ほとんど使っていないきれいなものです。私の持っているドライブアンプは成極電圧が230Vの旧タイプのもので、これでもSR-303を使えなくはないのですが、やはり十分に鳴らすには本来のプロバイアス580Vを備えたドライバーが必要です。
 最近になって、少し古いドライバーであるSRM-3を入手することができました。SR-303の前身である株式会社時代のイヤースピーカーLambda Nova Classicと組み合わせて、“Classic System”としても販売された製品です。
 音を聴いてみたら、コンデンサー型らしい繊細さは感じられましたが、今ひとつ迫力がありません。スタックスのドライバーとしてはグレードの高いほうではありませんから、まあこんなものかと思いましたが、中を開けてみましたら基板や配線が黒く煤けています。SRM-3は上位機種と違って発熱が少ないので、通気口はリヤパネルに少し開いているだけなのですが、高電圧で動作するので、長く使われているうちに埃を吸い寄せたのでしょう。
 そこで、綿棒にエタノールを含ませてこの汚れを丁寧に拭き取ってやったところ、はたして音が俄然鮮明になりました。当たり前でしょうが、やはりオーディオ機器に埃はよくありませんね。高電圧で高インピーダンスの回路ならなおさらでしょう。
 さて、あとは基板上のケミコンと線材でも新しいものに換えてみますかね。でも今年度からまた職場の配置替えでやたらと忙しくなってしまったので、なかなか時間が…

 基板と、汚れを移し取った綿棒。
 基板は小さく、当時の最下位グレードの“Basic System”専用ドライブアンプSRM-Xhと同じものだ。筐体への固定は、出力トランジスタの放熱板とピンジャックの4本のネジによる。
 放熱板の陰になるところにはACアダプターで動作するSRM-Xh用にDC-DCコンバーターの回路パターンがあるが、整流電源を備えているSRM-3の場合ここにはパーツが付けられていない。
 ちなみに、出力段の高圧トランジスタには「C4630」とあった。まさか“金田石”だとは(^^)。

2008.4


ローテーション

 2月の頭まではCP-X、それからしばらくはDC球プリ+DL-103PRO、3月中旬以降CP-Y、といった塩梅で、システムを取っ替え引っ替えしてレコードを聴いています。どれもそれぞれに魅力的な音で、どれが正しい、とは言えるものではないですね。
 ついに発表された金田式DACにもかなり興味は湧くのですが、今のところCDはあまり聴きたいのをたくさんは持っていないので、作るとしてもまだだいぶ先のことになりそうです。そのうち改良版も出るでしょうね。



2477

 久しぶりに入手した新しいスピーカーケーブルです。モガミのNEGLEX2497の姉妹品ということになりますか。2497と違って、これは金田先生に推奨されてはいません。それどころか、電池式パワーアンプ時代は、SPケーブルに同軸のものを使うと音がおかしくなる、と書かれていました。たぶん発振したのでしょう。
 同じK式でも、まるっきり構成の違う300Bシングルなら大丈夫だろうと、使ってみました。はたして、全然問題はありません。音は、これまでのベルデン497MK2とはえらい変わり様です。ベルデンはダイエイ電線より低音の動きがくっきり明確になるのが気に入って使っていましたが、これを聴いたらずいぶんとレンジが狭かったのだということが判りました。2477だと、エッジ感は減じますが、こっちのほうが自然で深々と見通しの良い低音が聞こえてきます。低音ばかりでなく、高いほうも美しく繊細。とても気に入りました。
 このところピアノ曲をよく聴いています。ピアノの響板の響きがよく判り、実にヨイです(^^)。

2008.3


大人は科学する

 もう話題としては旬は過ぎてしまっていそうですが、遅まきながら私も作って、というか組み立ててみました、学研アンプ。もちろんオーディオ機器を買ったつもりはありません。ただ、箱を開けるときの「ワクワク」はまさしく小学生時代の「科学」の「ふろく」を開けるときのそれで、まあこの気分を味わいたいがために買ったようなものでしょう。
 付属のホーン(風)スピーカーから出る音は、既にweb上にいくつも報告が上がっていますように、実際のところショボいです、ハイ(^^;。

 ひとしきり楽しかったんですが、出来上がってしまった後はあんまり使い道ないな…

2008.2


小吉、くらい?

 年末はスピーカーのネットワークを少しいじって好結果を得ることができました。それに気を良くして今年の元日は、懸案だった計画に着手。「できるかな」のPOD-XEレストア記に書いた、ブースターアンプ入力部のカップリングコンデンサを取り除く改造です。
 この改造で“決定版”としようと、他にも線材をよりよいものに換えるなど入念な音質対策を施した上で、満を持しての音出し…あれ?

 予想どおり音質は向上したのですが、ハムが少し大きくなってしまった。いつもの音量で、昔作った交流点火の45無帰還シングルアンプで聞こえていた程度のハムですから、問題ないと言えなくもないレベルなのですが、電池電源のCP-Y/ECP-1の静寂さの後では、やっぱり気になってしまう。それさえなければ実にいい音なんだけどなあ…というわけで、ちょっとハズレの“ハンダ初め”だったのでした。

2008.1