クルマで2時間かかってたどり着ける地元のパーツ店に'86年版のトランジスタ規格表が置いてあるのですが、残念ながら売り物ではないのでした。いっぺん「これください」ってレジへ持っていったら、店主と思しきオジサン、血相変えて「そぉれは売れません!売りもんでないです!」。今や希少な商売道具でどうのこうの、とつぶやきながら、自らもとの半導体ケースの上に戻しに行かれました。
2S×の後に続くナンバーが2桁台の石が載っている規格表は、残念ながら今ではなかなか手に入らないようです。現在のトランジスタ規格表では3桁以上のものでも廃止品種は載っていないし。
でもF商電子とか、Sトー電気とかの広告を見ると、まだまだ古い石が載っている。そういうののなかに存外使えるものがあるんじゃないか、という気が最近してしょうがないんですな。以前から思ってはいたけれど、例の2SC984を定電流回路に使ってみて以来それがいっそう膨らんでしまいました。
そしたらなんと、職場に'73年版の規格表を持っている人がいた。即、貸してもらいました(^^)。んー、出てる出てる。ただし、ちょっと古すぎて、少し新しめの興味ある石がまだ載っていないのです。C1400とか、まだ出てきてない。やっぱり私の都合には'86あたりのものがいいみたい。
古い規格表にはトランジスタの材質や接合方法が載っているんですね(どうやら'89あたりから古い石がばっさり削除され、記載の仕方も変わったらしい)。ゲルマニウムかシリコンか判るし、エピタキシャルとかメサとか三重拡散とか表示されています。今ではゲルマニウムTrこそ使うことはないだろうけど、接合方法のほうはエンジニアには不要な情報になってしまったのかな?この'73の規格表の最初のほうには、接合方法でTrの特性のおおよその傾向がつかめるので有用な情報だ、みたいなことが書かれているのですが。しかし自作趣味人にはこれは非常に気になる。どうやらエピタキシャル型の石は音がよさそうだというのは、半導体アンプを自作している人(一部?)の間では半ば定説みたいだし。
個人的には、太古のゲルマニウムTrを使ったアンプの音を聴いてみたいと思います。特性は優れているわけではないだろうけれど、音はやはり聴いてみないと判らない。現代の回路技術でアンプを組めば、意外な音が聴けるかもしれません。今、借りた規格表と通販広告のTrのリストを見較べながら、あれこれ物色しているところです。
2001.12
MJ12の金田氏のAOC、脱帽でございました。なんとシンプル、鮮やかです(^^;。PchFETの差動アンプを使うんじゃないかと思っていたら、そうじゃなかった。あれだと、2段目のカレントミラーはAOC側から見ると“折り返しカスコード”になりますね。
このサイトを見てくださっているある方からメールで、AOCを使って半導体DCプリのカップリングコンデンサーを取り除くことができるのではないか、というアイディアを教えていただきました。個人的にはそれほど興味があったわけではないのですが、返事にそのことについてあれこれ書いているうちに、「あ…」、思いついた(^^;。
さっそくシミュレーションを試みました。いや、これはもしかしたらひょっとしてイケるかもしれんぞ。なんなのかというと、前に紹介した“マヌケ回路”が実用になる可能性が出てきたのです。
前に考えていたのは、完全対称型フラットアンプの終段SEPPの上側Trのドライブ電流をバイパスして、上下の石に流れる電流を等しくしながら、バイパス電流を調節することでDCドリフトをキャンセルしよう、という目論見でした。しかし、フラットアンプの出力インピーダンスは低いから、電流の吸入で出力端子のDC電圧を調整するなんてことはもともと無理だった、と後で気がついた(で、鬱になった)。
カップリングコンデンサーレスのプリアンプということになると、DCドリフトを押さえ込みたいのはEQアンプ部のほうです。こちらは相当なハイゲインゆえ、始終DCオフセットがふら〜りふらりとかなりの幅で変動しています。AOCを付加するのなら、こちらが優先されるべきだろう…と考えたところでひらめいた!、まてよ、EQアンプ部の超低域の出力インピーダンスってどのくらいだ?
金田式のRIAAイコライザーは“理想NF型”と称しています。電流出力アンプにEQ素子を負荷してオープンゲインの段階でRIAA特性を作ってしまい、そのままNFをかけるため、負帰還量が全帯域でほぼ一定であるというわけ。ということは、NF量は全帯域で一定であっても、オープンの状態での出力インピーダンスはEQ素子のインピーダンスにほぼ同じ、つまり低域ではかなり高いはずで、800kΩくらいにはなっていそうです。これにNFがかかるわけですが、これだとNFがかかっても超低域の出力インピーダンスはけっこう高いのではないか、ということは例の“マヌケ回路”による電流吸入によって、出力のDCオフセットを調節することができるではないか!(躁になった)。
そこで、まず完全対称TrプリEQ部の出力インピーダンスを回路シミュレーターで確認。実際に使われる半導体の詳細なデーターは判らないので、h
FEや|Yfs|を合わせた以外は理想半導体としての動作ですが、10Hzでおよそ25kΩくらいにもなるようです。これなら、単純計算で0.1mA吸収してやれば、出力DCは2.5V下がるはず…これならあの“マヌケ回路”が使えるではないか!
“マヌケ回路”を負荷してシミュレーションしてみると、うん、ちゃんと動作してる(^^)。初段の負荷抵抗680Ωの片方を690Ωにしてみると、DCオフセットは+85mVくらいになりますが、“マヌケ回路”の動作を殺すと+11Vも出てしまいます。もうマヌケと言わんでもいいかも…(^^;。
全体を描いて試してみました。もとにしているアンプ回路はNo.128の完全対称Trプリ。フラットアンプ部も終段ドライブ電流を定電流源でバイパスしています。DC検出はプリの出力とし、電流の吸入はEQ部の出力で行っています。これでちゃんと動作することが判りました。もちろん理想半導体でのことですけれど。
ACスィープをやってみると、フラットアンプのゲインによって低域のカットオフが変わることがわかります。フラットアンプのゲインが大きいと、カットオフが高くなる。電気の理論をちゃんと学んでいない私には理由が解らない…どなたか教えてくださーい(^^;。
ともあれ、この構成ならばDC検出部ローパスフィルターの時定数はもっと大きくしたほうがよさそうです。無極性電解を想定して820kΩと33uFでどうかな。
今回こそは、勘違いの類いはしていないと思うのですが。しかしいずれにしてもこれはあくまでバーチャルな実験に過ぎませんから、実物を組んで確かめてみたいものです。ちゃんと動作するかどうか、はもちろんですが、音のほうもそれに劣らず気になる。
カップリングコンデンサーがなくなるとすごく音がよくなる、という期待は、個人的にはあまり持っていません。定電流回路のTrを換えてみて経験した音質の変化はコンデンサー以上だったもので。ただ、SEコンが省ければだいぶコストダウンにはなりますね。
“いい音”が約束されているわけでもないこともあって、まだ実際に実験してみる気にもなっていず、ただ「CCLプリ」(カップリングキャパシターレス)とか「アクティブ・ドライブカレントバイパス」とか「DCオフセットスタビライザー」とか、うまくいったら命名すべき回路名をいろいろ考えているところです(^^;。
どなたか、完全対称Trプリを使っていらっしゃる方で、試してみようと思う方はいらっしゃいませんか?。
2001.11
↓下で示した回路、今日になって気がついた、ダメだこれわー!\(^^;;/。
考えてみると、出力インピーダンスの低いプリのドリフトを僅かばかりの電流吸収で調節できるわけないですよね。
“完全対称型”フラットアンプはもとが電流出力アンプであるものの、NFBがかかっていますかられっきとした電圧出力アンプ。図の回路を出力につないでも、言ってみれば「低インピーダンスの定電圧回路に高インピーダンスの定電圧回路をケンカさせる」みたいなことになるわけで、どっちが勝つかは言うまでもありません。回路シミュレーターで試したのは、そもそも周りの条件が間違ってた(爆)。アンプのNFBが超低域でほとんど0dBになるようにすればこの回路でもドリフトのキャンセルが可能かもしれませんが、それはDCアンプではない…。
というわけで、ドライブ電流のバイパスの機能しかないということが分かりました。それだったら単なる定電流回路でいいよな…。DCサーボというのはなんとなく嫌なのでこんな回路を考えたのですが、はからずもシロウトの悲しさを露呈することになってしまいました(過去にもいくつかこの手のマヌケ回路を考えたことがある(^^;)。
ま、今回は自分で気がついただけよしとしよう…でももし騙されて実験してみようなんて思った人がありましたら、たいへん申し訳ございませんでしたすぐやめて下さーい!間違ってもパーツを発注したりした人がいませんように…(鬱)。
以上、今週の×。
今週の○は、ちゃんと動くWM-D6を手に入れたこと(^^)。それと、同じ日の夜、片田舎の小さな町にウィーン・フィルの室内アンサンブルのメンバーがやって来て、600人ばかりの聴衆のためにコンサートを開いてくれたこと。とってもよかったので、みんなしていつまでも拍手していたらアンコールを3曲もやってくれた。たいへん得した気分(^^)。
ところで、そういう実にいい音を聞いた後でも我がEQアンプの音が違和感なく聞けました。C984の定電流回路は正解。
(下の回路図を載せて3日目)
↓下で口走った(指走った、か(^^;)完全対称プリアンプ出力のドリフトキャンセル機能を兼ねたドライブ電流バイパス回路です。FETの耐圧は低いので、これは電源電圧+-25V以下の石アンプ用のつもり。電源電圧が+-25VだとちょっとTr1・2の耐圧が厳しいかもしれませんから、Tr5・6のエミッタとD2・3に直列に5.6k〜10kΩくらいの抵抗でも入れたほうがよい(?)かもしれません。
Tr1・2には手持ちの2SJ104GRを想定しています。|Yfs|=30mSと、J72とJ74の中間くらいの石です。デュアルFETの2SJ109(|Yfs|=22mS)のほうがいいかな、とも思ったけど、順方向伝達アドミッタンスはできるだけ大きめのほうがドリフトキャンセル性能は高くなるだろうと。もちろんペア組みで熱結合します。ゲインを優先してソースにバランスVRは入れていませんが、あったほうがいいのかも。この回路自体がドリフト源になっては本末転倒もいいところだし。
D2・3はTr1・2のドレイン電圧をなるべくそろえたほうがいいかな、と付け足したものです。効果の程は“?”です。
Tr3の定電流回路にはプリ終段ドライブ電流の2倍の電流が流れるように設定します。つまりTr1に(Tr2にも)ドライブ電流と同程度の電流が流れ、それと同じ電流がカレントミラーでI-inから吸収される、という寸法です。Tr3のエミッタに入るRには調整用の半固定VRを加えた方が実用的かな。
これで、左のI-in端子を完全対称プリの出力に繋ぐ。すると、ちょうどドライブ電流ぶんの電流が吸収され、もしI-inのDC電圧が上がれば吸収される電流が増え、電圧が下がれば逆に吸収電流が減って電圧が引き戻される…であろう、と(^^;。素子の選択やカスコードの追加で管球タイプにも対応できるのではないでしょうか。
回路シミュレーター上ではちゃんと動作しているようなのですが、なにぶん浅はかなシロウト考えの回路ですから、本当に効果があるのかどうか分かりません。あるいはとんでもないバカをやってるんだったりして…(これが完全な“おバカ回路”なのでしたらぜひ御教示いただきたく思います(^^;)。また、機能したとしても、こんなものを出力にぶら下げてはたして音が悪くならないものかどうか…。
実験してみたいのですが、そもそもまだ完全対称プリアンプを作っていない(爆)。これなら別基板で後付けできますし、もしフットワークの軽い方でこの回路で害はないと判断されましたなら、実験されてその結果をお教えいただければ嬉しいなあ、と虫のいいことを考えております(そういえばVccの“cc”って何ですか?これも教えて…)。
2001.10
ここしばらく、例のEQアンプの定電流回路がらみで悶々、ジタバタと過ごしていました。ようやくなんとか着地場所を見つけてることができて、ホッと一息ついているところです。事の顛末はコンテンツのネタにしてしまいました。ネタが出来てよかったのかな?
そういえば、金田氏の次回の管球式DCプリにはドリフトキャンセル回路が備わるようですね。どのようなものか非常に興味を引かれます。
私自身は実のところ“完全対称”回路にはあれこれ疑問を持っており、特にプリアンプの出力段は上の石(球)のドライブ電流のぶんだけ下の石(球)に流れる電流が多くなってしまうことに引っ掛かりを感じます。パワーアンプの場合はアイドリング電流自体がけっこう多量に流れますからドライブ電流ぶんの差異はごく小さな割合ですが、プリだと上の素子より下の素子のほうが1〜2割も電流が多くなるわけで、けっこう動作点に違いが出るはず…あんまり対称じゃないんじゃ?(まあそれが問題となるかどうかは分かりませんが。ネルソン・パス氏はかのアレフ0でわざわざ非対称動作の回路を考案して製品化してしまったくらいだし)。
というわけで、それを解消するために、上の素子のドライブ電流ぶんを出力から負電源へバイパスする定電流回路を付けたらどうだろうか、なんてことを考えていました(考えただけ(^^;)。
今はさらに、そのドライブ電流バイパスをNFBをかけたPch素子の差動アンプ+カレントミラーで行えば同時にドリフトキャンセルが可能なんではないか、なんて思っています。回路も考えてみてはあるのですが、なかなか腰が上がらなくて実験するところまで行かない(回路シミュレータで一応の動作確認はできたけど)。モタモタしているうちに金田式純正回路の記事が出てしまうな。で、また自分の発想の浅薄さにガックリ来ることになるのかいな…。
2001.10
STAXのCP-Xのことをサイトに書いたのをきっかけに、長らく眠っていたのを引っ張り出して、手入れしてしばらく聴いておりました。あらためてDL-103+金田式EQに戻したところ、あまりの情報量の多さに眩暈がした。コンデンサー型のあのタッチはないけれど、この描写力はやっぱりすごいなあと感じ入った次第。
その金田式EQアンプですが、主コンテンツのほうで紹介してありますように、今や旧式となったメタルキャン仕様の電池式GOAです。
私のように“ちょっと”なのではなく、ずっとはるかに「DCな」人・kontonさんのサイトで知ったM-NAOさん推奨の松下製小信号トランジスタ2SC1478を最近入手したので、さっそくこのEQアンプの初段定電流回路に2SC1775Aと換えて使ってみました(フラットアンプのほうはC1775のまま)。
そしたら、おおぉー、これはたしかにすごい。今までだって大したものだと思っていたのに、さらにもっと彫りの深い、高解像度の音になった!
何を聴いても楽器の音がよりはっきりと分離し、音場も拡がり、目覚ましく立体感が向上している。かつて電池式パワーアンプのカレントミラーがフィードバック型に変わったときの音の変化をうんと強烈にしたような感じ、というのが私の印象です。
グールドの「ゴールドベルク変奏曲」(新しいほう)を聴いてみると、ピアノを弾きながら歌っているグールドの声がはっきり空間に浮き出して聞こえる。もちろんこれまでも聞こえていたけれどここまで立体的には聞こえなかった。実にキモチよさそうに歌っている。グールドの表情が見えるよう。あらためてアナログのすごさを感じる(でもこれ、デジタル録音(爆))。しかしこの声は鑑賞すべきものなのか…問題はこのあたりにありますね。
明らかによくなった、性能は上がっている、のだけれど、なんだか落ち着かないでいます。前の音のほうが解像力や立体感では劣るのだけれど、滑らかで艶やかな表情には捨てがたいものがある。聴き馴染んでいるといったこともあるのだろうけれど、実際安心して音楽にひたることが出来ていた。
急に今までと大きく変わってしまったので私の脳が混乱しているということもあるのでしょう。オーディオ的性能にスリリングな快感を感じる部分もあるのだけれど、今回はどうもそれが音楽にひたる喜びといまひとつ結びついてこないような気がするのです。長岡鉄男氏だったら一も二もなく賛成しそうな音なんだけど。この音は言うなればドーパミン系オーディオなんだよね。で、私はどうもセロトニン系オーディオのほうに向いているみたい。
というわけで、少々悩んでいるところです。このままこの石を使うか、それともC1775に戻すのか(やはり最近入手したC1399も試さなくちゃいけないのですが)。答えを出すのはもうしばらく聴いてみてからにします。ひょっとしてこの音に適応してしまうのかもしれませんし。
ところで、件のグルンディッヒの箱を作らなければ、と思いつつも、そのままになってしまっています。というのも、初めは簡単な小型の後面開放箱をと思っていたのが、それじゃユニットの能力を十分に生かせないんじゃないか、なんて思い始めたからです。といって、あんまりでかいのも困るし、メインシステムにしてしまう程の気持ちもないしで、うーん、困った
2001.09
宣伝してくださった方もいらして、開設後数日にしてアクセスが3桁に達しました。それなりに嬉しいものですね。しかしこの後のネタがあんまりない…予定しているぶんはだいたい頭の中にプランが出来ているんだけれど、それをアップしてしまった後は、何ヶ月も何年も更新できないんじゃないか、と少し不安になる今日この頃。ストップしている自作計画をちゃんと動き出させなければ。
Macでページを作っていますが、Windowsで覗いてみると意図したレイアウトになっていなくてちょっと調子が狂います。フォントの大きさとか、プロポーショナルの考え方が違うみたいだ。Winの場合は文字サイズを1段階小さくして見ていただけたら私の意図に近そうです。まあたいした不都合でもありませんが。それより、300Bアンプレポートのページの最後の部分が縦1行書きで表示されたのには驚いた。なんでかな?とりあえず直してみたけど、ちゃんと治ってるかどうか。
(後記:ちゃんと治りました。しかし原因は不明…)
開設5日目
で、手を出したのというと…最近ドイツのグルンディッヒというメーカーが使っていたちょっと昔の楕円ユニットを、しばらく逡巡したのですが、結局買ってしまいました。6×9インチでインピーダンスが2.7Ωというものです。
Vintage AudioというWeb通販のショップで購入しました。60年頃の製品らしい。みすぼらしい外見の割にけっこうなお値段。ずうっと昔家にあった三菱の真空管テレビにも、このくらいの楕円スピーカーが付いていたっけ。こういうちょと古いスピーカーにも、ハイファイ追求とはまた別の楽しさを感じます。もちろんメインシステムというつもりはなくて遊びですけど…って、どのみち全部遊びといえば遊びか。
裸のままちょっと音を出してみたかぎりでは、ショップの主のおっしゃる通り、昔のスピーカーらしからぬ音の片鱗が聞けました。ナローな感じはありません。むしろ古めの音を求める気持ちもあったのだけれど、思いがけない音の素質にほくそ笑む。特異な低インピーダンスゆえ、これをどんなアンプでドライブすべきか、とまたあれこれ考えるネタが出来たわけで、いろいろプランを練っているだけでもけっこう楽しめています。
それにしても、地方にいながらにしてこんな珍しいユニットが入手できるのもインターネットあればこそ。両手を上げて歓迎するつもりもなくて、近年のIT騒ぎにはむしろ閉口気味なのですが、やはり便利なものであることは認めざるを得ません。
2001.08
どうもホームページなんか作りだすとオーディオをやっていられないので困ったことですね。せっかくの音楽を聞き流してこんなことをしているというのは、結局のところ時間の浪費かもしれません。しかし作るということに関してはオーディオ機器もホームページもそれぞれ楽しい部分があるので、これはこれでよかったのだ、ということにしておきましょう。
金田氏が新しいアンプを発表するたびに、作ってみたいという思いはわき起こるのですが、アンプはあまりいくつもあっても使えない。¥もかかることですし、そうそう気軽に作れません。300Bアンプの音は気に入っているし、差し迫って他のアンプが必要というわけでもない。けれど、暑い夏用の軽快なアンプを、今度は石で作りたいと思っています。なにしろ今とても暑い…。
プレーヤーはもうこれしかないというやつが手に入ってしまったわけだし、あと手を入れたいのはというと、CDのほうです。DACはもっと追求したい、TDA1541Aで作りたい、と思いつつ、構成を考えている段階でアイディアがまとまらず、なかなか進行していません。
イコライザーアンプも、電池を使わずに済むもので、ffrr(持っているのは1枚だけ…(^^; )用のイコライザーも備えたものが欲しいと考えているのですが、これも「いつか作るぞ…」と思っているだけになっています。真空管を使ったのもやってみたいな、とか。でも、現状にさしたる不満がないとなかなか腰が上がらない。
そしてスピーカーですが、古いものにも興味はあるのですが、やはりメインシステムには録音のよいソースに十分対応できる繊細さと反応のよさを求めたい。いつか「これしかない」と思える一生ものを買うんだ、と思いつつ、とりあえずそれまでという気分で使っているB&WのCDM-1のままもう5年くらいが過ぎています。なかなか「これしかない」が見つからないせいです。幸いCDM-1の音にはそう不満もないのですが、いくぶん退屈してはいるので、ネットワークのバイポーラケミコンをV2AとASCに交換してみようか、などと考えているところです。
ところでwebで見つけたB&Wの記念モデルSS-25が気になってもいる…あれって、賛否両論あるようですね。支持する人は「ハイファイじゃないがこの音はたまらない」と言う人が多い。300Bにしても、音はよいけれどハイファイとは言えないような気がするので、SS-25も私と相性がよいかも…と思うのですが、新品ではないとはいえ値段が値段なのでおいそれと手を出せないでいます、いやたぶん出さないな。
2001.07