部品箱


 当初は手持ちの部品類の紹介でもするかというつもりだった。が、よく考えてみると手持ちにはあまり価値のありそうなパーツ類はない。たいして珍しくもない真空管ばかりが多く、あんまり金田式とも関係がない。のだけれども、まあ一応つまんないものとくだらないものを並べてみっか、ということで、期間限定でハズレモノを中心(?)に展示することにしました。いずれは他の企画に差し換えることになるのか…。ま、とりあえずご笑覧を(^^;。

ああ、落胆、の半導体群(T_T)

謎の・・・
 私が金田アンプを作り始めたときには、既にレギュレーター用制御Trの2SA566は市場から消えてしまっていたのだった。それがインターネットでU.S.A.の某ショップのリストにあるではないか!
 喜び勇んで発注したが、届いたものを見て茫然自失。こんなものがこの世にあろうとは…。
 ただ、姿形が日立のものと似ているような気がしたので、もしかして日立のOEM品?という期待を持ってはみたけれど、残念ながらやっぱりそうではなかった。足ピンの封入材が緑色です。ホンモノはそういう色ではないです(T_T)。

 ところで、このマークご存知の方はありませんか?どうやら「S」のようだけれど、ソリトロンでもシリコニクスでもないでしょう。アメリカの会社だろうと思っていたら、たまたま訪れる機会があった広島のパーツ屋で、ジャンク箱に同じマークの石があるのを発見。それにはなんとMADE IN JAPANとあった。店番の人に「このメーカー分かります?」と聞いたけど、その人も知らなんだ。


やっぱりこいつか
 上のA566とは別の店だったけれど、やはりアメリカから取り寄せたもの。2SA649も名石として名高いが、国内では個人蔵のものをたまに譲ってもらえるかというくらいで、やはり市場には見当たらない。
 もともと悪い予感がしていたのではあったが、その予感、当たりだった。これをつかまされた人、けっこう多いんじゃないでしょうか。

 しかし、このSUMITOMOはあの住友なんだろうか?上のA566の「S」もこれだったりして。


そんなのアリ?
 上のA649と一緒にリストに見つけたので、買ってみたA614。お〜い、この石ってTO-66のはずじゃあ…。

 アメリカって、どうなっちゃってるんだ、もう…。



これって?
 これはイギリスから届いたもの。どうやらホンモノだったみたい(^^;。実はこれに味をしめて海外通販を利用するようになったんだが、もうアメリカはやめとこ。

 ただ、左側のタイプが3個混ざっていた。これははたして三菱製なのでしょうか?足が整形されているのはともかく、モールドの色が若干異なるような気がするし、ロットNo.の付け方もちと違う… Dというランクはもともとあるの?

 ご存知の方ありましたら教えてくださいまし(^^;。

ということで、単なる私のぼやきのページになってまして申し訳ございません(^^;。

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では気を取り直して、あまり他で見ないネタということで…

増幅しない半導体たち(^^;


ファストリカバリーの代表選手(引退?)
 金田氏が商用電源に帰ってきたばかりの頃、小電流用途に使っていた整流器がこの30DF2。今さら説明する必要もない、あまりにポピュラーなダイオードですな。
 金田氏もじきに新型の31DF2を使うようになったけれど、やはり聴いてみたら新しいほうがよかったのかな? これは市場にはまだいっぱいあるし、しかも値段も安く入手は容易。とすれば、中止品だからという理由で使うのをやめる必要もないだろうし…。
 

 某パーツ店の広告を見ると、31DF2のtrrは30nS、一方30DF2のほうは200nSとあるから、31DF2のほうが高性能なのは明らかですね、当たり前だけど。

 これも同じ30DF2だけれど、プリントされている帯の模様がちょっと違う。写真では分かりにくいかもしれないが、帯の刻みが粗い。だからどうだということもないです、ハイ。

子分
 30DF2の小型版、10DF2。まあ別に珍しくもないですが。これも今は11DF2が取って代わってますな。

もしや名石?
 昔あったAudioという雑誌を1冊だけ持っている。若者向けのオーディオ雑誌だったが、もちろん今はもうない(そんなものを読む若者はいない?(^^;)。で、手元にあるのは'82年の8月号なのだが、これはクラフトオーディオの特集号であった。
 この中の長野賢二という人が書いたプリアンプの記事が面白い。カップリングに今や伝説の“Hi-Λコン”を使ったシンプルなTrプリなのだが、その音質は当時のDCアンプマニアをひれ伏させたというのだ。その整流部に指定されているのが、このF114Bというファストリカバリーダイオードである。

 長野氏によると「手に入らなければ30DF2でもよいが、音は多少トロくなる」んだそうな。

 上のF114Bの耐圧違いのF114E。色分けしてあるのですね。ちなみに、ともに容量1Aで、F114Bが耐圧200V、こちらEは500Vだ。ほかにもD(400V),F(600V)があった。'80年代中頃のMJのパーツ店の広告に載っていたけれど、今ではけっこうレアかも(?)。もっとも人気が高いという話は聞いたことがないが。
 もしかしたらハイブリッドパワーアンプの電圧増幅段あたりにいいかもしれない。


別府氏御用達
 ショットキーバリア型、ERC84-009。別府氏の記事でおなじみのこれは、たぶん現行品でしょう。3A,90Vは定格としては小さいものだが、これでなくては、ということでパワーアンプの電源にも使われた。楠氏もDACに使っていた。私もDACに使った。どなたか金田アンプで試した方はいらっしゃいませんか?
 ちなみに別府氏の評は「チャラン、という音が付くが、他のダイオードよりはよい」というようなことだったと思う。

もうない?
 さしあたってすぐ使うあてもないけれど、1S2711なんてもうどこにもないし、これもいつまであるか…なくならないうちに買っておくか、と思って買ったら、思っていたよりずっと早く市場に見当たらなくなってしまった高圧用ファストリカバリーダイオード、MB-1F。
 金属パッケージってのはやっぱり見た目に信頼感がありますねぇ(^^)。

 しかし、使う予定がないのは相変わらず…。


山椒は小粒で?
 RDシリーズのツェナーダイオードで“JS”が付くタイプ。写真はRD15JS AB2というもの。
 このJSタイプはたしか定格400mWで、ローノイズ仕様ということだが、大きさは1S1588の半分くらいしかない。
 録音アンプのバイアス発振回路に使ってみようかと思って買ったものだが、やたらと小さいので見た目の安心感に欠ける嫌いがあるが…(^^;。

う〜ん、やっぱりダイオードじゃあんましワクワクしないな…(^^;

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されば、ここらでタマいきましょか

ちょっとDC的真空管たち
(と、それにやや近そうなやつ(^^;)

USN(胡散?)421A
 某ショップのHPに、ウエスタンの421Aが比較的安く載っていたので問い合わせてみたら、返事は「品切れです、明らかにTUNG-SOL 5998にウエスタンの文字をプリントしたと思われる“まがいもの”ならありますが」。
 一旦撤退、でも後で無性に気になって再度問い合わせてみたら、ずいぶん安く、しかも品質はよさそうな話。そこで注文してみて届いたのがこれ。あのウエスタンの黄色いイナヅマ文字のロゴがベースにスタンプされているのだろう、それがウソ臭いのだろう、とばかり思っていたら、なんと緑色の文字だった。
 ベースには「USN-421A / MADE IN U.S.A. / WESTERN ELECTRIC」とある。「USN」はU.S.Navyだろうとは思うが、あるいは“USANKUSAI”の略ということも…(^^;。
 造りは確かに5998そっくりだ。TUNG-SOL 5998の緑色文字のものはトップとボトム両方にゲッターがあるが、それとまったく同じに見える。もしかしたら、TUNG-SOLが同じその5998の製造ラインで製造してウエスタンエレクトリックにOEM供給していたのではないか、と希望的な考え方をしたくなるが、WEのタマのようにロットナンバーは入っていない。やっぱり胡散臭い。このあたり、ご存知の方はありませんか?あるいは日本人のカモに売りつけようと、欧米の業者が5998にプリントしてでっち上げたものかもしれない、とはショップの主の弁。

 でもMJの記事で金田氏の試聴会の写真をみたら、モノクロで小さくて分かりにくいんだけど、アンプに挿してある421Aはどうもこれみたいなんだよね(^^;。 


Mullard M8162/CV4024
 金田式プリは今やすっかり真空管式が標準となった観がある。それもTELEFUNKEN球が純正みたい。しかしダイヤマーク入りは極めて高価だ。
 フトコロの軽い場合は、TFKでなくても名のあるメーカーのよさそうなタマがあるじゃない、というわけでフラットアンプ初段ECC81にはこれなんかいかが。と言いながらまだ球プリは作ってなくて、音を聞いてないんですが(^^;。
 タマのグレードとしては、ECC81ではなくて、ECC801S同等、らしい。裏面には米国式型番で12AT7WAとある。造りはマラードだけあって、非常にきれい。面白いのがプレートの、カシメてある部分で裏返って見えている材質の色。なんだか赤くて、まるで銅のような色をしている。でも銅製のプレートなんて聞いたことないし…このプレートの材質、いったい何でしょう?色からすると、なんだか非常に上品で厚みのある音がしそうな気がするけど。

Mullard 12AU7-10M
 フラットアンプ出力段もマラードで、ということならM8136ということになるかな。で、これは同じマラードのECC82族ながら、なぜか米国式型番の12AU7-10Mというもの。最後の10Mは、10millionだっけかな。えっ、それって一千万だな。一千万時間動作保証というのはちょっと長すぎやしないか?なんだかあやふやですみません(^^;。とにかく高信頼長時間動作保証管ということです。
 音のほうは、パワーアンプと、スタックスのコンデンサーカートリッジ用EQアンプで聴いてみたが、非常にクリアーで繊細、透明感のある描写をしてくれる。ほとんど見た目の印象そのままだ。
 ただ、アンプの電源を入れた瞬間、ヒーターがパッとかなり明るく光るのが、ずいぶん極端な感じである。長時間動作保証なんだから、これで寿命が短くなるということはないのだろうと思うが、ヒーターにはシリーズ抵抗を入れるか、定電流点火したくなるな。

Philips E80CC
 ECC82の親分みたいなタマである。が、プレート損失はECC82より少ないたったの2W(ECC82は2.75W)。こんなでっかいプレートなのに、ヒーター電力だって大きいのに、これどういうこと?
 ま、なんだかよくわからないけれど、音の評価は高いらしい。市場ではかなり高額で取引きされているようだ。私のこれは、特に使うあてもなかったけれどたまたまずいぶん安かったので、他のタマのついでに買ったもの。
 これはフィリップスのものだが、プレートのサイズのバランスなどを含めた姿形はジーメンス製がいちばんかっこいいと思う。
 背丈は12BH7よりもまだ高いので、ちょっと深いシャシーが必要になるけれど、金田プリの終段に使ってみてもいいんじゃないかしら?

Mullard E180F
 姿形はちょうどWE404Aと同じようなタマである。が、Gmは404Aの3割増しほどある。404A同様、電流もけっこう流せる。
 というタマなんだけど、これをWE404A同等として広告に出しているショップがあった。まずいよそれは(^^;。特性はともかく、ピン接続は全然違うんだから。
 そういうわけだけれど、特性からすると、まあ404Aの代わりに使えそうではある。と思って、だいぶ前に安かったので買ったんですがね、以来長らくそのまんまなんですね(^^;。
 ちなみに、米国式では6688、あと松下に6R-R27という同等管があるようです。

TELEFUNKEN PF86
 WE球のDCプリが登場したけれど、テレフンケン系の音の魅力が色褪せるということもないのだろう(^^;。
 このPF86というのは、EF86と同特性の4.5V管である。というよりも0.3A管と言ったほうがいいか。
 ヨーロッパの真空管は、Eで始まるものが6.3V管、というふうに型番の取り決めがある。で、Pで始まるものはヒーター電流が0.3Aに規定されているのだ。これは多数直列にして商用電源で直接点火するためのもの。ということは、テレビなどが主な用途か。
 ヒーター電圧が中途半端な感じなので人気がないらしく、これも安く手に入った。
 しかし、箱にも管壁にもテレフンケンのマークはあるものの、管底にダイヤはなく、電極の構造も簡易的な印象。おそらくバルボあたりで造られたものと思われる。通販で買ったが、実物を見てあまりアンプを作るぞ〜という意欲が湧いてこなかったんだよね…(^^;。


MATSUSHITA 6AK5

 金田球プリの定番素子となったWE403Aには、多くのメーカーに同等球が存在する。Mullardしかり、TELEFUNKENしかり。もちろん我が国のメーカーにも。それぞれの音の特徴を確かめてみることができたら楽しいだろうなあ。で、これは松下の6AK5。
 松下製らしく造りはよいが、他社のものと違った特徴がある。プレートの側面に大きな丸穴が開いていて、グリッドの様子がやたらとよく見えるのだ。WEをはじめ他社の6AK5族は、もっと小さい細長い角穴のものしか見たことがない。
 また、写真では見えないが、ゲッターのリングがWE風のいわゆる“角ゲッター”なのだった。これは松下製っぽくない感じがして、これまた興味深い。


非純正品もこうしてみるとなかなか楽しい…かな(^^;。


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タマが出たらやはり挿すものも…

いくらか目ぼしいソケットたち
(アンプにしてしまわないうちにお披露目しとこっと(^^;)


US socket(CINCH)
 初めて組んだCV851/6B4Gシングルアンプに使ったシンチのUSソケットである。初めてだったけれど、部品にはいいものを使おうと、ちと力んでいたあの頃、リーズナブルな価格で、高品質そうだったこの小ぶりのソケットに魅かれた。後で他のソケットに換えてみようと思ったら、装着ネジ穴の間隔が合わない。このソケットのネジ穴間隔は標準的なものより狭いことが判ってちょっとガッカリだった。
 しかし接触は確実で悪くないソケットだと思う。初めて挿すときはかなりキツかったけど。

US socket(EBY TS101P01
 管球王国23号で是枝氏が推奨していたパーツのひとつ、EBYのソケット。これは同じ型番だけれど、紙面で紹介されていたものと微妙に造りが異なっている。ピン穴の形が円形でなくカマボコ型で、接点金具の形も異なるようだ。ただ、接点部は三方から真空管のピンを挟み込むような形になるので、接触はなかなかしっかりしていそうである。

US socket(EBY KS-13364-L-2
 こちらも上と同じくEBYのソケットだが、KSナンバー付き、すなわちウエスタンエレクトリック仕様である。同じ仕様でシンチ製のものもあるようだ。
 接点金具は色合いからして銀メッキらしい。上のソケットと較べると接触部がピン穴のずいぶん奥まったところにあり、ほとんどピン先3mm程度しかくわえ込まないので大丈夫かと不安になるのだが、そこはいやしくもWE仕様、強力にピンに食い付いて、実際のところむしろ抜き挿しが大変なくらい。

US socket(OMRON PL08
 現代の日本でこんなものが造られている理由は、産業機器のリレー用途。金田式管球パワーアンプでおなじみのタイマーリレーH3Mなんかもこれで使ってくれということかな?
 昔のラックスのソケットなどと同様の、U字型に抉った金属プレートでピンを挟み込むタイプの接点構造を持ち、球を挿した感じもしっかりしている。
 高級感はないが、上で紹介した米国製ソケットの数分の一か、ややもすると数十分の一の値段で買えるのは褒めてやってよい。

US socket(メーカー不詳)
 ベーク板を加工して造られた、一見安っぽいソケット。決して高価ではなかったけれど、接触は安定しており、実際に球を挿してみた感じもしっかりしていて案外使い勝手がよかった。下手なタイト製よりは好もしいと思う。

UX socket(メーカー不詳)
 これまたベークのソケット。いわゆるウエファータイプというやつですね。フランジ部分までベーク板そのままだ。やはりショボく見えるのだが、接触部は三方からピンを挟み込む形になっていて、よくあるタイト製の2点で接触するタイプのものよりむしろ確実かもしれない。最近では入手困難のようだが、ひょっとしてお宝パーツ?

UF4pin socket(メーカー不詳)
 もひとつ同じくベークの、これは一層シンプルな一枚板構造のB4ソケット。これを必要とする球も秘蔵してあるのだが、未だ日の目を見ず…。
 ウエファータイプは案外いいぞと思っているのだけれど、試しにちょっと球を挿してみると、これはさすがに安いだけのことはあるかな、というような感触だった(--;。

MT9pin socket(Western Electric GA-10001
 管球DCパワーアンプですっかりおなじみになったWEのMT管用ソケットの、これは茶色版。緑色のものと同じ材質かどうかは知らない。
 米軍の通信機器やレーダー機器からの取り外し品としてしか手に入らないようだが、取り付けビスが付いていないことがままある。その場合自分で調達しなければならないが、インチネジであることが地方在住者には不都合。ホームセンターには売っていない。
 小さなピン穴をのぞいてみると、これも接触部は三方からピンを挟み込む構造になっていて、挿した感触もイイ感じです。

MT7pin socket(Western Electric GA-10500
 同じくWEのMT管用ソケットの7ピンのもの。こちらは某店の通販広告で見かけますな(^^;。
 やはり中古品であるが、汚れている場合は分解して掃除したくなる。裏側の丸い板で接点金具を支えているのだが、これはリベット留めなので外せない。これがネジ留めだったらいいのにな、と返す返すも残念に思う。

MT9pin PCB socket(CINCH)
 管球アンプの自作記事で基板用ソケットを使うというのはあまり聞かない。そういう意味では金田アンプはかなり珍しい例だ。
 ところが探してみるとなかなかないのがその基板用ソケット。国内でこれはと思うものに出会えず、米国のサイトでやっと見つけたのがこれである。カッコはいいし接点は金メッキだしメーカーはシンチだし、これなら満足(^^)。

MT7pin PCB socket(CINCH)
 これも上の9ピンソケットと一緒に求めたもの。同じ造りの黒モールドのものが欲しかったけれど、7ピンはこういうのしかなかった。とはいえこれも接点は銀メッキで、そこそこイイモノっぽい感じはある(^^;。
 もっとも、ホントはWEの補助端子の付かないタイプのものが手に入ると楽しいんですがね…(^^;。


それにしてもほじくり返したらけっこう出てきたなぁ…(死蔵品)。


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はたしてゴミかお宝か…

ついつい買い込んだ怪しい石たち
(日の目を見るときは来るのか?)


2SB77
 まったく安かったので、なんとなく買ってみた太古のゲルマニウムトランジスタ。昔のトランジスターラジオによく使われていた。
 これを使ってギターアンプに繋げるエフェクターを作っている人もいるようだが、オーディオには使えない?

2SD77A
 上のB77とコンプリの石。これは末尾にAがついた改良品で、Aなしのものより耐圧が向上している。こんな古い石にもコンプリメンタリーがあるんですね。
 しかしこの石が現役だった当時、はたして実際にコンプリメンタリー動作させて使った回路があったんだろうか? SEPPを組んで音を聞いてみたいところだけれど、試した方はおられませんか?

2SB242
 これもゲルマニウムトランジスタである。ちょうどTO-66タイプのフランジ部を取り除いたような形(ただし、足は3本)だが、なんと呼ぶのでしょうか? 珍しいので買ってきたけれど、そもそも使い道が思い浮かばない…。

2SC290
 上のB242と同じ形状だが、こちらはシリコントランジスタ。
 複数入手できたら、完全対称型のヘッドフォンアンプなどを作ってみるのも面白そうだけど、残念ながら買えたのは1個のみ。使うとすれば、C1161の代わりに金田式のレギュレーターに、くらいか。あるいはテープレコーダーのモータードライブアンプ…まあ使うことが目的になっては本末転倒だが。

2SB503A
 耐圧がだいぶ低いが、その他の特性は2SB502Aとよく似ているようだ。電圧の低いレギュレーターには使えそう。かなり安かったのでつい買ってしまった。
 でもなんだか代用のそのまた代用というような感じですかね(爆)。

2SA837
 ラ技誌で川西氏が発表した“ウエストリバー・パワーアンプ”の記事で、試作中に試してみたという終段用の数組の石の写真の中にこれがあった。最終版はD188/A627だったが、松下製のこの石も音質的には何ら違和感なしに使えた、ということのようだ。
 PNPのTO-3金田石は概して入手難だが、これだってエピタキシャル・メサ型だし、何かの折りには代用として使えるかもしれない。手に入るうちに買っておくか、と2個だけ購入。


こうしてみると、なんだか無駄な買い物をしている…(爆)。