星見のためのモノ考察  2002.2更新 2012追記   戻 る

その2  星見に適した双眼鏡とは
       こだわりの星見に必要な双眼鏡
本当の星見の為の選び方のポイント
双眼鏡は両目で見られるので星空を楽しむのに欠かせない道具である。
ひとつ持てば一生ものとなる双眼鏡。
でも星という点を見ているので、通常の利用では気がつきにくいアラがばれてしまう。
完全無限遠を見ているのでよりシビアな光軸も求められる。

○倍率 <7倍か8倍>
ともすると倍率が高い方が高性能と錯覚している方は論外として
・倍率よりも明るさ。レンズの口径と倍率の関係は押さえる必要がある。
 レンズ口径(mm)を倍率で割った値を「ひとみ径」と呼んでいる。
 このひとみ径が5mm以上のスペックだと星見に適している。

ヒトのひとみは最大7mm。それは20代まで。
ヒトも高齢化とともに小さくなる。50歳で6mmを切り60歳で5mm位
ただ明るさは、単純にひとみ径で決まるモノでもない。
コーティングやプリズム・レンズ素材にも大きく左右される。
倍率   レンズ口径 ひとみ径 可否
7倍 35mm 5mm
42mm 6mm
50mm 7mm
8倍 30mm 3.8mm
32mm 4mm
40mm 5mm
50mm 6.25mm
56mm 7mm
10倍 50mm 5mm
70mm 7mm
ただし手持ち可能なのは8倍まで
ちょい見ならば10倍も出来ないことはないが三脚使用の領域 
 

○星像にこだわる
・一応安物でも肉眼よりはよく見える(気がする)
しかしだんだん見ていると疲れてくる。
光軸が合っていない機種がほとんど 目に負担が懸かってくる。

さらに いろいろ比較すると・・・
○視野周辺の像の見え方
○像のゆがみ
○視野の広さ
○色のにじみ    など
これほど機種(メーカー・ランク)による個体差があるモノはない。
たとえNコンでも安いモノは「くさっても鯛」にはならない
昼間ひとみが絞られている状態ではさほど違いは判らない。
悪条件(逆光・完全暗視夜)であるほど、モノの違いがはっきり判る

これらを全て満たすモノはやはりそれなりの価格(5万)になる。
さらに「ヌケ・キレの良さ」を求めるとオーバー10万はやむを得ない…。
 
○経験談 過去に覗いた(店頭・知人等)機種から    
Nikon ひとみ径 実視界 みかけ視界 良像範囲 備考
10×42 D CF 値段の割に色収差が目立つ
7×50 トロピカル このスペックの双眼鏡は各社あるがきっちりした像
7×50 SP トロピカルのハイスペック はっきりした像手持ちには大きく重い
10×40 ESPACIO コンパクト 価格の割に像は良い
7×50 Action 視界が狭い。やわらかい像 悪く言えば多少甘い
8×40 Action 軽量、のぞきやすい 広角だが良像範囲は狭い
7×35 E CF 旧 コンパクトだが周辺像は所詮おおくは望めない
8×30 E CF 3.75mm 8.3° 66.4° 6割 広角で使いやすい ただし周辺の6割から外は悪化
8×25 travel 旧 安さに釣られたが、後悔 像は最悪
Pentax
7×40 CF 旧 覗いてびっくりこんなに悪いの
それ以降、ほかも覗いておらず現在の機種は不明
Vixen
8×56 ultima 7mm 6.1° 48.8° 8割 明るくて手持ちでも軽い ただし視界が狭い
Minolta
8×32 DH CF 4mm 56° 5割 もう15年前の型 生活防水 中心部だけは良い
8×40 Activa 5mm 8.2° 65.6° 7割5分 価格の割りによく見える。中国製
コストパフォーマンス○
LEICA
7×42 BA BN 8割5分 コーティングやプリズムの変更でBAからBNにより鮮明
周辺8割まで良像 やや重く1000g
8×50 BA 6.25mm 7.1° 56.8° 8割5分 もう絶品か?7×42より一回り大きい。レンズが大きい分よく見える
10×50 BA 湾曲収差が気になる 広角の分 周辺像は劣る。
ZEISS
10×50 10年前 湾曲収差が大きく良い印象がなかった…
また中心像もNコンよりも劣っていたので、しばらく
気にもしなかった
 色だけは良かった…。
・追加 最近の機種 たしかにヌケはダントツ しかし
良像範囲はさほど広くないよう(5割強?!)

この点クセがあり好みが分かれるようだ
SWAROVSKI
8.5×42 EL 5mm 7.2° 63° 9割 重量は820g さらに持ちやすい形状
広角で快適 長年使えるスペック
 生活防水
 以降 随時追加予定

天文用として一般的な7倍50mmは明るいが、見かけ視界が狭く 使用感が乏しい。
明るい機種ほど、見かけ視野が狭いのは設計上やむを得ない。
これを改善しようとすると、像が乱れるか、価格に跳ね返る。

○再確認○明るさはひとみ径だけでは計れない。
  プリズムとレンズなどのコーテングのトータルで決まる

○粗悪品の見分け方
・対物レンズ側から見て内面がしっかりつや消し処理してあるか
・接眼レンズ側を少し離してかざしてみてひとみ径の周りが青の翳りのないか
該当すれば覗いて見るまでもない。

実際そんなもので見ていると、目が疲れる
ゴーストが強く逆光に弱い。

○結局・・・
たくさん手を出し回り道したあげく やはりLeicaやスワロスキー 実際、覗いていて気持ちがいい
    SWAROVSKI EL 8.5倍 42mm       LEICA 8倍50mmBA 
 
 この2機種を較べる  どちらも表面ラバー仕上げ 造り仕上がりはライカの方が堅実 
              焦点リングの動きもスムース スワロの方が多少ガタ有 
              ホールディングは同等だが、重量は820g:1200g明らかに違う
              内面処理はライカが上質 後方から覗くとスワロは内面反射が目立つ
              レンズコーティングはほぼ同様 どちらも防水仕様
         さて覗いてみると
              スワロは、多少Y(黄)基調 ライカは重厚な発色 これを差っ引いても
              明らかにスワロが明るい ひとみ径は、スワロ5mm:ライカ6.25mm
              でライカの方が明るいはずだが、レンズ素材の違いなのか
              ちなみにスワロはオーストリアのガラス造形会社でもある
              倍率はスワロがやや大きいが広角のため実視界、見かけ視界とも広い
              良像範囲はほぼ同等 ヌケもスワロスキーが1歩上
              星見では個性化 全体的にスワロは明るいが、星雲のディテェールは
              ライカの方が繊細に解る。口径の差か
              ちなみに購入価格は、ほぼ同等
 
おなじ8倍の双眼鏡 大きさの比較

  Vixen 8倍56mm    上 Nikon 8倍30mm 下 Minolta8倍32mm  Leica8倍50mm
  ・ミノルタ:1985頃購入 コンパクト中心像は良いが良像範囲は狭い
  ・ニコン:1992頃購入 鳥見の標準機 広角で使いやすい高級機種と見比べなければ良いモノ
              星見にはひとみ径は4mm以下で暗く向かない
  ・ライカ:2000購入 詳細は前記
  ・ビクセン:1990頃購入 明るくかつ手持ちでも軽い ただしみかけ視界が狭い
 
ライカ&スワロスキー用三脚固定装置
 

上記を作成して10年 たしかにミドルサイズの双眼鏡はよく見えるものの
山や普段用とするには少々大きい。
と思っていると対ユーロとの為替で
円高と在庫処分のタイミングで運良く 手頃なサイズが入手できた。




Victory 8x32T*FL  2012.4購入 

さすがフローライト 評判どおり抜けの良い視界
32mmにしては明るい

口径や倍率のスペックだけでは分からない良さがあります。

サイズも手頃なので常用になっています。
 

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