ハドソンM3A1

銀キャップによる発火シーン。PFCカートを使用するとマズルからのスパークが確認できます。20連射!

概要など

 実銃は米国が第二次大戦中に開発したSMG。
 低生産コストと高生産性に主眼を置いて開発されたもので、お世辞にも格好がいいものではない。
 自衛隊でも採用(一部は今だ現役装備とのお話)されていたことから、日本人にも馴染みの深いモデル。各地の自衛隊基地際などで、実際に手に取ったり、実物を間近にご覧になった方も多いことと思う。

 さて、今回のモデルはハドソン製。
 当初は、ABS製オープンディトネーターモデルとして登場したはず。メーカーサイドでは「初心者でも気軽にフルオートブローバックを楽しめるようなモデルガンの入門機種」との位置づけで開発したらしい(受け売りです^^;)。
 しかし、発売されたのは既にキャップ火薬も各種閉鎖系カートも市場に定着していた時期(10年ほど前か?)。オープンディトだけでは、少々物足りなかったはず。
 確かにメンテナンスは閉鎖系より若干容易だし、カートも安価に製造できるのでユーザーにもメリットはあるのは間違いない。ただ、一番の売りであった「気軽に確実にブローバックを楽しむ」という面では、やはりオープンは閉鎖系に劣るのが事実。
 それらの点にメーカーも気がついたのか、あるいはほかの理由があったのかは知らないが、しばらくしてHW製が発売された際にカートも閉鎖系に変更された。現在はABS製も閉鎖系カート仕様となっている。
 
 私が今回入手したのもABS製閉鎖系カート(ハドソンCP)仕様。ショップを通じて、取寄せてもらったものなのでまったくの新品。定価14800円(私は2割引で購入。今回は半額ではないよ^^;)。はっきりいって安い!ハンドガンの完成品であってもこの価格以上のものがごろごろしている。ましてや、一応は長物、完成品。噂では大変に好調なモデルとのこと。そのとおりであれば、まさにお買い得の一品。

 入荷したとの連絡を受けてから1ヶ月余り、身辺のバタバタもようやく納まったので入手。正直、ショップからの帰りの車の中では、嬉しくてお尻(車も私も)がスキップ状態であった(笑)。

 

印象など

 本体はABS製。金属部分はボルトの一部とトリガー周り、ストック、マガジンなどごく一部だけ。それ故、凄く軽い^^;。
 同じくプラ製のマルシンMP40は、グリップフレームなどに金属を使用しているのでかなり重みがあるが、こちらはほとんどプラ。当然に剛性感もあまりない。思わず「これで発火して大丈夫?」などと思ってしまう。
 表面は、ごく当り前の黒いABS製プラにパーカーライジング風のグレーの塗装が施されている。ただ、私に眼には「灰色」にしか見えないのであるが^^;・・・。
 感心したのは、ボルトとフレームの関係。
 通常のモデルはボルトとフレーム内部は常に接触しながら、前後運動を繰り返すのが普通。
 ところがこのモデルの場合は、前後に並行して走る2本の金属ロッドの間にボルトが挟まれるようにして位置し、フレーム内部には接触することなく、ボルトはその2本の金属ロッドに乗るようにして前後運動を繰り返すのである。
 おそらくそのため摩擦が少ないのであろう。事実、フレーム内部はざらざらしているが、ボルトの接触した形跡は見当たらない。スムーズな作動の大きな理由ではなかろうか。
 後日、実銃の分解写真を見たがオリジナルがそうなっているようである。
 実銃自体がプレスを多用した製造方法であるので、パーティングラインがあるのは反面リアルといえるかもしれない。しかし、バレルのパーティングラインぐらいは消しておいて欲しい。
 なお、購入した段階では特徴的なエジェクションポートをカバーするダストカバーが分解された状態なので、自分で組み立てるのであるがこの動きがなんとも・・・、なのである。板バネにより開閉位置で固定するシステムなのだが、その動きにまったくシャッキリ感がない。まるで、建てつけが悪い、油が切れたドアを動かすような感触。一番良く触るところなので、これは何とかして欲しいなぁ〜。
 引き出し式のストックも引き出した状態ではロックされるが、収納した状態では何のロックシステムもない。これは実銃もそうなのだろうか?それなら文句はないが・・・。
 ボルトのコッキングは直接ボルトに指を突っ込み、引っ張るというもの。ボルトSPもさほど強くないので簡単にコッキングが可能。
 でも実銃の場合はもっとSPが強いはず。指を滑らして暴発したら大変だと思うが・・・。どうなのだろうか。

 これ以外にも細かな点で「オイ、オイ」と思うところがあるが、もう止めよう(^_^;)。何より発火モデル、ディスプレイモデルではない。作動が快調であれば、多少の外見上の不満は吹き飛ばされるであろう。

 

試射

 オリジナルカートの作動システムはハドソンCPとでもいえるもの。
 基本的にはCPであるが、インナーがガス抜きタイプである点、それと、インナーの前後長が他のCP系に比べ短いことが特徴。ディトの先端もインナーのガス抜きホールに僅か潜り込むように尖っている。
 ハドソン製モデルは他にDE44を所有しているが、インナー及びディトの先端形状は同じ。
 カートのサイズはCP、PFCの45リアルカートに極めて近似(全長、直径はほぼ同じ)したものであるが、横から見た際の先端(弾頭)部の形状が僅か異なる。どちらかというと全体としてスクエア。
 ただし、本体に付属してきたカート数は6発だけ。
 いつも思うことだが、完成品くらいカート数はもう少し用意してくれればいいものにと思う。フル弾倉(30発)とはいわないまでも、せめて15発は欲しい。
 ハンドガンも同様。どこかのメーカーと(というか最近はどこのメーカーも)いわないが、マガジンには7発や8発入るのに、馬鹿の一つ覚えに5発や6発しか付属していないのを見ると「この野郎」と怒りが湧き起こる。
 余談であった。
 とにかく6発では面白くない。
 この点については、以前から45リアル系カートが流用できるということを聞いていたので、早速試してみることにした。ハドソンCPはインナーの前後長が短いので、CP、PFCだとボルト完全閉鎖のちょっと手前で発火することとなるが、どうせオープンボルトだからこれはさして問題にはならない。フィーディング及びマガジン(これが太い!)との相性も良好。

 以下はその結果。
CPカート・HWインナーでは好調であるが、Oリングの磨耗には注意が必要。なお、ガス抜きインナーでは不調であった。

PFCカート・好調。銀キャップを使用するとバレルからスパークが飛び出すほどである。
 いずれもモデル本体にはまったく手をいれず、オイルを吹いただけのまったくの箱出し状態でのテスト。
 反動は結構あり、マズルからのガス抜けは抜群で、エジェクトされたカートの勢いも相当なもの。あのでかくて重いリアルカートがポンポン飛んでいく様はかなり楽しい(^^♪。
 発射サイクルは若干遅めで、実銃同様というところ。指きり点射も比較的容易に行えた。
 う〜ん、こりゃ面白い!

 

ムービー

 直前に愛用のビデオカメラがダウンし、撮影不可となった。新しいカメラが手元に入るまでの1ヶ月間じっと我慢。ようやく新品カメラを入手。早速収録に入る。

 使用したカートはPFCとCP。オリジナルカートは使用していない。

 ところが、今一つ調子が良くない。
 CPでもPFCでも、3、4発に1回、なぜか排出されたカートがエジェクションポートに詰まり連射が出来ない。
 後退量不足か、あるいは、発火済のカートがエジェクターに蹴り出されるまでの過程でボルトフェイスからこぼれるのが原因でないかと思うが、はっきりとしたことは不明。使用したキャップ火薬の薬量が少なめだったこととエキストラクターSPが弱かった(カートの固定が弱い)のかもしれない。
 そこで、途中で銀キャップはやめ、金キャップに変更。それと、エキストラクターSPを強いものに交換した。
 併せてCPカートのインナーのOリングを点検し、磨耗したものを新品に交換した。

 余談であるが、CPカートのHWインナーのOリング。噴出するガスで縦に切れ目が入る場合と、底側(発火ピン側)が薄くそがれるように磨耗する場合がある(もちろん同時進行あり)。
 CPカートを使用して発火すると、一面に黒いカスが飛び散っていることがあるが(特にボルトが重い長物の場合)、これはそがれたOリングの残骸に違いない。
 切れ目が入った場合は明らかに目視できるので、交換時期の判断は容易であるが、全体が薄くそがれる場合はどのあたりで交換すべきか良く分からない。
 とにかく、Oリングは余裕を持って保有しておき、こまめに交換するのが一番と思う。

 その後、改めて発火したが、今度はキャップ火薬の入れ忘れなどあり(+_+)、連射には失敗。
 何分夜に(22時ごろ)に収録していた関係で、これ以上発火を続けるのはちょっと気が引けたことから残念ながらその段階で発火は諦めた。
 ムービーで紹介しているシーンは、それら都合60発ほど発火した中から適当に編集したもの。
 もう少し長い連射をお見せしたかったのだが、上記のような状況で少々欲求不満が溜まるものとなったがご容赦願いたい。それでも、迫力の一端はご理解いただけるものと思うが・・・。

 

感想など

 発火性能は、マルシンのMP40が上と思うがそれでも十分満足できるモデル。メンテナンスも実に容易。
 貧乏性の私はオリジナル以外のカートを使用したが、オリジナルのカートであればもっと快調なのではないかと思う。

 誰にでも気楽にフルオートブローバックを楽しめるという点ではメーカーの主張どおり。
 外観は好き嫌いがあるだろうし、その出来についても色々意見があろうが、どうせ実銃自体が「道具」レベルのもの。綺麗に保存して、ディスプレイするというものではないはず。
 気になるのは耐久性。以前バレルにひびが入ったという話を聞いたことがあるし、発火していると接着しているパーツがボロボロはがれていく(@_@;)という話を聞いたことがある。特にリアサイトが危ないらしい(~_~;)。
 といっていたら私のも片側が剥がれた(それ以外は今のところ大丈夫)。
 それと、ボルトの金属製コアのボルトフェイスは結構傷みやすいように思う。
 でもこの部分も分解が可能で、別に購入することができる。
 幸いなことにパーツ価格は比較的低額(とくにABS)。仮にパーツの破損があっても、さほど経済的にダメージを受けることはなかろうと思う。
 現在(2003・4)でもハドソンのサイトでは掲載されているので、パーツの供給も安定しているはず。
 リアルカート系ガバ(MGC、マルシンとも)をお持ちの場合はカートも共有でき便利。お勧めです。


2003.5.17追加ムービー

 前回のレポートの際は今一つの調子だったので、再度挑戦。
 前回述べたように、時折発火後のカートがうまくエジェクトされず、チャンバーとボルトの間にはさまれるという症状が発生。
 最初は後退量不足かなと思っていたのだが、どうもエキストに原因があるように思われたことからエキストラクター
SPを強めのものと交換したのは前回説明したとおり。
 ボルトが後退する際、カートが、エジェクターによって蹴り出されるまでボルトフェイスにしっかり収まっていれば問題はないのであろうが、どうやら途中でボルトフェイスからカートがこぼれているようであった。次弾というかマガジン
SPのテンションも影響もあるのかみしれない。装弾数が10発以下では快調であるが、それ以上込めると発生の確率が高くなるような感じ(テンションに負ける?)。
 最初はリップをいじろうかと思ったが、失敗するとややこしいことになるのでそれは止めておいた。
 2本のロッドに支えられボルトが前後に移動します。なお、取説を熟視していたところエキストラクター
SPが発売当初は板バネだったがその後現行のコイルSPに変更されたということが分かった。理由はわからない。コストの問題かもしれない。
 ただ、一つ考えられるのは板バネではテンションが弱く、そこでコイルに変更したのではないかということ。だとすれば、上で述べたような症状が潜在していることも考えられる。
 今回は念のため、もっとエキストラクター
SPを強めてみた。ジャンクからオリジナルより長めのSPを見つけ、それをダブルでセット。ダブルといっても重ねるのではなく、前後に並べる(余裕は十分ある)ということ。これでエキストはより一層強力にカートのリムをくわえるようになった。
 思惑どおりであれば、これで10発以上装填してもいけるはず。この状態で、早速発火準備に入る。
 用意したのは45リアル
CP、数は20発。キャップは銀。その結果はムービーのとおり。カートがきれいなうちはほぼ問題なく連射できた。
 ただ、2回目、3回目になると少々ぐずる。面倒がらずに1回、1回きれいにメンテすべきだったが、20発もメンテするのが面倒で手を抜いたのが失敗だったようで、後退量不足が2、3度発生。
Oリングも磨耗していたのかもしれない。
 とにかく、80発近く発火したうちから、適当に編集。それでも前回よりは調子が良い。特に最後のシーンはきれいに20連射に成功している。
 なお、オリジナルカートも試しに使用したが、これがどうしたことかまったく駄目だった(笑)。どうやら
CPインナーでディトの先端がつぶれてしまったのが悪かったようである。
 私のモデルに限って言えば、45
PFCが一番調子が良い。
 とにかく、エジェクションポートを火花で埋め尽くしながら、重い45リアルカートがポンポン飛んでいくのはなんとも面白い。
 同日に発火した
MP40と比べると、回転は少し遅いし、発火音も当然ながら異なる(少し低音かな?)。
 今更ながらではあるが、今回のエキストの調整が成功したのかははっきり分からない。前回より調子が上がったのは間違いないので、その点はホッとしたが、方向性が正しかったかはあまり自信がないし、ほかの方のモデルに当てはまるのかも分からない。もしかすると、もっと別の方法があるのかもしれないので皆さんそれぞれ工夫願いたい。いい方法があればご教示よろしく。
 ところで、ムービーをご覧になると気づかれるかもしれないが、発火の衝撃でエジェクションポートカバーが微妙に動いている。そして何より面白いのは、そのカバーと本体を連結しているロッドが抜けてくること(笑)。最後の発火シーン、カバーと本体の境辺りに注目してご覧いただくと、ロッドが後方へ抜けてくるのがはっきりと確認できる。さすがハドソンさん、見事なオチである。感服した(笑)
 いろいろ注文をつけたが、当然に「買い」のモデル。何度も言うがまず何より安い!調子はMP40には及ばないが、それでも大したものである。
 このモデル、45口径モデルを模しただけあってバレル内径もかなり広く、ガス抜けもかなりいい。これで、プロップカートでも使用したら結構火を吐くのではないだろうか。うふっ、やってみたいなぁ・・・。

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