2.やけ酒

 「1.苦しい時」でも書きましたが、男性の方はいやな事や辛い事があると、よくやけ酒を飲むと言います。

 女性の場合は、やけ食いとか、人によっては、衝動買いをするということもあるようです。

 いずれにしましても、人は感情を何かにぶつけないといられないのでしょう。家族に当たると嫌がられるだけです。

 となれば、やはり、人は食べたり飲んだりして現実を忘れたいと思うのかもしれません。

 女性でもやけ酒を飲む方はいらっしゃると思いますが、やはり、食べる人の方が多いのではないでしょうか。食べるという事は、お酒と違って酔うことはありませんので、現実を忘れる事は難しいと思えます。そういう意味では、やけ食いは食欲を満足させる事で欲求不満解消の代用としているのかもしれません。

 それに比べると、男性の場合は少し深刻なのではないでしょうか。お酒は飲めば飲むほどに我を忘れて行きます。楽しいお酒ならよいのでしょうが、辛いお酒はともすると回りに迷惑をかけかねません。さんざん酔ったあげくに、二日酔いでさらに苦しむ方も多いのではないでしょうか。

 果たして、やけ酒は悩みの解消に繋がるのでしょうか。ともすると、逆なのではないでしょうか。やけ酒を飲んでいる姿は傍目にも楽しそうには見えません。それでも、捨てぜりふの一つも言えば、少しは気持ちが晴れるのかもしれません。

 それでも、酔いが覚めると、何も変わらない現実が待っています。

 現実の悩みは酔いが覚めるた時には、一段と暗い影となってのしかかって来るのではないでしょうか。

 辛い時、苦しい時、お酒を飲むのも良い事かもしれません。ですが、厳しい現実からは逃げる事は出来ません。

 そういう意味では、心のどこかに現実に対する正確な分析と、今後に対する冷静な展望を持っていなければならない、そう思います。

 とは言いましても、苦しい時、人はなかなかそれに絶えることができません。そうした時は、解決出来ないと分かっていても、誰かに相談すると話すだけでも心が楽になるものです。

 愚痴ばかり言っていると人に嫌われます。

 ですが、本当に苦しい人に対しては、時には愚痴を聞いてあげられる余裕があれば、もっと、楽になる人が増えるようにも思いました。

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