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 親と子の対立は子供が思春期を迎えると大抵の家庭で見られる問題です。特に最近は家庭内暴力があったり、子供たちがドラックや売春を行なったりする事もあり、親たちにとっては大きな悩みになっています。

 こうした問題はなかなか解決しません。偉い学者さん達がいろいろとおっしゃっていますが、親、あるいは子供の立場からみると、実際、どうすればよいのか、個々の問題はそれぞれに深刻なようです。

 親子の対立と一口でいってもいろいろなケースがあると思います。ですから、簡単に語る事はできません。
 このページで一つ例をあげて考えてみたいと思います。プライバシーを考慮して、実際の話ではなく、どこにでもあるような話を架空の話として例に出します。

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 ある婦人は息子が不良仲間と一緒にいる事を知って大変驚きました。ところが、当の息子は平気なのでした。なぜなら、息子にしてみると、誰と付き合おうが別に親に文句を言われる筋合ではないと思っていたからでした。

 親の立場としてはそんな風に簡単には割り切れません。いずれ、自分の息子が仲間たちと一緒に犯罪に巻き込まれるかもしれないからでした。

 案の定、その息子は犯罪に巻き込まれました。いや、積極的に犯罪に加わったといった方が正しいのかもしれません。

 そして、親子の対立は決定的になりました。親はどうしても仲間から離れろと言うのですが、息子は貴重な友人として仲間を捉えていたからです。こうなると、いくら話してもらちがあきません。親子の間には深い溝ができてしまったのでした。

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 世の中にはこれに似た話がたくさんあるように思います。子供たちにしてみると、自分と一番気があう友達と付き合っています。ですから、そこから離れろと言われても簡単には納得できません。子供にしてみると、世間や学校は不良だと言っても、皆、本当はいい奴なんだと思っています。

 事実、不良と言われているからといって、皆、何の長所もないなどということはありません。人は誰でも善いところも悪いところもあります。それになのに、大人たちは一方的に悪い奴と決め付けて、付き合うな、と言います。子供にしてみると、大人の方が勝手に思えるのではないでしょうか。

 ですが、親にしてみると、子供がそうした仲間と一緒にいて、将来を台無しにするのではないかと心配しています。

 そんな時、私は思うのです。誰でも悪いところばかりの人はいません。皆、本当は良い子なのでしょう。    
 ですが、それと犯罪とは別です。犯罪は社会のルールです。まず、それを学ばないといけません。子供たちに犯罪をしてはいけない、どんなに良い子であっても、犯罪を行なうのであれば、付き合ってはいけないと言うべきなのではないでしょうか。

 たとえ、子供が、大人の方がもっと汚いと言ったとしても、だからと言って、あなたが犯罪を行なっても良いというわけではない、そう諭してあげなければ、そんな風に思うのでした。


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