みんなも使いまっし 金沢ことば
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金沢ことば豆知識5

変化する金沢ことば―世代差のある表現(1)−

「夏休みなんするがや?」(83歳男性)
「夏休みなんするがん?」(46歳女性)
「夏休みなんすらん?」(23歳男性)

これらは、どれも意味は同じで「夏休みは何をするのだ?」ということを聞いています。しかし、おしまいの部分が「するがや?」「するがん?」「すらん?」と世代によって違います。そして、これらの質問に対する答えは次のようになります。

 「海水浴するがや。」(83歳男性)
 「海水浴するげん。」(46歳女性)
 「海水浴すれん。」(23歳男性)

これらも「海水浴をするのだ。」という同じ意味なのですが、やはりおしまいの部分が違います。これによって、共通語の「のだ」にあたる金沢ことばの「がや」が、世代とともに変化していく様子がわかります。

もともと「がや」は肯定にも疑問にも同じ形で使われましたが、「んや」という言い方に影響をうけて「がんや」に変化したり、「や」が落ちて「が」になったり、発音が変化して「げー」になったりしながら、やがて「がん」が生まれ、「げん」も生まれました。「がん」は疑問専用の形で、「げん」は疑問では使えません。

「がん」はさらに、その直前の音とくっついて「出らん(出る+がん)」「行かん(行く+がん)」のような新しい形を生み出し、「げん」からも「出れん(出る+げん)」「行けん(行く+げん)」「来てん(来た+げん)」のような形も生まれています。

このように、地方のことばが共通語の影響を受けて消えていく一方で、その地方で独自の変化をとげていくことばもあります。これから金沢ことばはどんなふうに変化していくでしょうか。


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